ここからは数日にわたっての物語となります。
今回の物語は“かやのさん”。
彼女とは本当に長い長いお付き合いなのです。
時間の流れ、彼女の生涯、浄化での出来事…
ありとあらゆる彼女に関わる物事には、
深い意味が隠されているように感じます。
そういった目に見えない仲間のひとり…
かやのさんを是非とも読んでいただけると嬉しいです。
皆さんの心に感じるものがあれば幸いです。
〜第1章〜
かやのさんとの出会い…
さかのぼること私が小学校の頃のお話しです。
みなさん知っていますか?お盆になるとお迎え火をたくのですが、その後子供たちがちょうちんをもって近所を回る『ちょうちん行列』を行う習慣がありました。
今でもその宗風は残っていますが、昔は小さい子供たちが夜外出でき、少しの時間遊べる唯一の時期でした。
私が近所の友達たちと1本ローソクで灯られたちょうちんを持ち集まり「ちょうちん行列、よいやさっさー♪」とみんなで歌いながら一周してから空き地に向かいます。普段は門は閉まっているのですが、このお盆の時だけなぜか解放される場所で近所の友達はそこでは遊ぶのでした。
こんな時代もあったもんです。
空き地の端っこに古びた蔵があり、二階に小さな窓がありました。ふと窓に目をやると私たちが遊んでいるのをボーッと見ている女性がいるのです。
毎年のことで気に留めていなかったのですが、今回は険しい顔でこちらをじーっと見ているので、私たちがうるさいのかと思い、
「いつもあそこに女性がいるけど、うるさくてこちらをみているんじゃない?」と友達に伝えると、それは友達には見えず、私だけが見えているのだと初めて知ることになるのです。その時初めて彼女がこちらを見て目が合ったのです。ギョロっと見られたような気がして“ゾクっ”とし、「やっぱり怒っているんだ…」と思ったのが初めての出会いでした。
蔵の外で…
それから目が合ってからというもの、お盆の時だけ解放される空き地は普段は門で閉まっているので、あの女性と会うのは1年に1回と思っていました。そして私の両親は町工場をしていたので、家の隣は工場で、その工場や事務所は私たち子供の遊び場でした。するとあの女性の姿がスーーーーッと時より見えるようになりました。しかし、彼女は家の中までは入ってこなかったのです。
「どうしてここにいるの…?」
10代半ば頃、彼女の姿は時よりみたものの、大人になりつつある私は気を止めなくなっていました。しかしとある夜、私が寝ていると人の気配で目が覚めました。すると枕元にあの女性が立って私を見ているではありませんか!その彼女をここまで近くで見たのは初めてで、よく見ると、乱れ髪からのぞく顔に無数のブツブツとした吹出物が印象的でした。
驚く私はとっさに、「なんでここにいるの?」「どうやって入ってきたの?」と彼女に伝えても、彼女は何も言ってくれませんでした。
怖くなった私はふとんに潜り、朝を迎える…そんなことが何回繰り返し枕元に立つことがあったのです。
~第2章〜
久しぶりの再会は、娘を驚かす…
とある夜、実家へ戻り、娘と寝ているときの話です。夜中に階段をすごい登ってくる音が遠いところで感じました。「お母さん!お母さん!起きて! トイレに行ったら、玄関に女性がうずくまってたんだけど!」
と、大慌ての娘に寝返りをうち、娘を見ると、なんと娘の後ろにあの女性が立っているではありませんか!
私「うん、知ってる」
娘「なんで知ってるの!?」
私「だってあんたの後ろに立ってるもん」
娘「きゃーーー%&*&$jg@f*!!!!」
と娘が私のベットで寝てしまったのは私せいでしたね…^^;
私「まだいたのね!!!私の子供だから!!!今私は何歳だと思う?」と私も驚きながらとっさにツッコミを入れました。「まだ成仏してなかったのね…」と彼女に伝えても相変わらず彼女は無言のままでした。
後に娘は確信して「おばけ見た!」と言っていました。娘が言っていたのは、トイレを出たらやけに玄関が明るく光っているので、玄関に目をやると、玄関に白い着物をきて裸足でうずくまり、髪の毛は地面につくほど長かったと。
娘も大変だなと思いました
いよいよ、変化の時。
私はすでに修行を重ね、天まで導くお手伝いをするまでになっていた頃、実家を建て直すことになり、実家の掃除をしていると、2人の影がちょろちょろとしていました。 1人はいつもの女性、もう1人は小さい薄汚い格好の男の人でした。この方もまた私が小さい頃から見ていたお方です。またそれは後に書きますね。
姿をチラチラ見せてくる彼女に…「もうそろそろいいんじゃないの?言いたいことがあるなら聞きますよ。私も前よりは少し成長しています。」
「ここはもう無くなります。ずっとここにはいられなくなりますよ。」
「新しい家が建った時にはもう家にはいれません。今が最後のチャンスだと思ってください。」と若き時の思い出から、彼女にとくとくとお話ししました。
私は成仏をしてもらう前に浄化部屋という異空間のスペースを作ります。そこに座布団をおき、「ここに座ったらどうですか?」と彼女に伝えました。
すると彼女はスーーーッと座ったのです。
長年彼女とはコミュニケーションを取ることが出来なかったので、初めて彼女が行動したことでなんだか少しホッとした気持ちになりました。そこから彼女のおさとしが始まったのです。
顔にヒビ…
私が10代の時初めて彼女を見た時から変わらず彼女の顔はブツブツとし、その顔を隠すように乱れ髪で顔を隠していた彼女でした。
そして天から青龍さんが降りてきて、常に青龍さんが彼女に寄り添ってくれたのです。詳しい青龍のエネルギーはこちらをお読みください。
数日が経ち、いつものように毎朝のおつとめ瞑想にて彼女の様子を見にいくと、浄化エネルギーを浴びる彼女の顔にヒビが入っているのに気づき「どうしたの?顔にヒビが入っているよ?」と彼女に伝えると、「え!?」と驚いている瞬間に卵のカラが割れるようにパリパリと表面のヒビが落ちはじめたのです!
その古い顔の中から、なんとも美しい女性の姿が現れたのです!
「すごくキレイ!」と私もとっさにいうと、
彼女に手かがみを差し出しました。ブツブツのない顔を眺めています。
「お名前を教えてくださいますか?」とお尋ねすると、
「かやのと申します。」と初めて教えてくれました。
その時青龍はスーッと立ち去りました。
続きはまた今度